ごあんない
わが国では、企業を守り抜く知恵が古来より自然に受け継がれてきました。お客様のことを思い、従業員のことを慮り、先代の経営理念を想い、それを受け継ぐ。利益を初代が使ってしまうのではなく、お客様にご恩を返す、従業員を家族ぐるみで面倒見る、地域の発展に貢献する、そうして息の長い経営を目指してきたのです。
まさに“事業承継”という言葉がなかった時代から、伝統として育まれた結果、日本は世界でも類を見ないほどの長寿企業が存在する国になりました。創業100年以上の企業は3万3076社で世界第1位。創業200年になるとその傾向はさらに高まり、企業数は1340社で日本がトップ。世界の創業200年を超える企業全体に占める割合は65%で、2位の米国の11.6%に53ポイントもの差であり、圧倒的に日本が長寿企業の多い国といえるでしょう。(注)
ところが、最近の“事業承継”は様相が少し変わってきました。かつて誰が継いでも伝統さえ守っていれば企業が永続するというのは幻想に変わり、情報化社会の中では常に変化していかなければ企業は生き残れなくなってしまったのです。そうしてもう一つの事実は、親族内承継が少なくなり、代わりに能力のある他人への事業承継、いわゆる親族外承継が増加の一途を辿っているということです。
つまり、これまで事業承継時に問題にならなかった資産、権利、名義、といったものをきちんと整理しておかないと、会社が事業承継を契機に衰退してしまうリスクが増えたのです。
私たちは、こうした現状に接する中で、この一般社団法人事業承継協会を設立し、事業承継で失敗する会社を1社でも減らし、日本が世界に誇れるような長寿企業を輩出する国であり続けてほしいと願っております。
(注)企業数等のデータは、周年事業ラボ 100年企業の生命力研究HPを参照しています。
一般社団法人事業承継協会では、多くの中小企業経営者に対し事業承継の重要性を広く普及するとともに、社会の変革に備えて中小企業を安全にかつ効率的に次世代への事業承継に導く役割を担う人材を養成・認証し、その行為についての倫理的規制を行うことによって、国レベルの中小企業の事業承継を支援し、社会全体の利益の増進に寄与することを目的として設立されました。
事業承継の専門家である事業承継士を養成する『事業承継士 資格取得講座』は2015年より、事業承継の課題発見を行う事業承継プランナーを養成する『事業承継プランナー 資格取得講座』は、2019年より、事業承継センター株式会社へ業務委託し、開講しております。
会員について
弊協会の会員の種別は、「事業承継士」「事業承継プランナー」という個人会員と「賛助会員」という法人会員の大きく2つ分類されます。
「事業承継士」「事業承継プランナー」という会員になりますと、会員向けの情報メルマガ、情報誌ツナグの購読、各種研修・勉強会へのご参加、オンラインセミナーによる自己研鑽の機会等ができます。
また全国各地に広がっている支部への登録により、コンサル活動への参加、セミナーの講師体験、相談会の相談員、後継者塾の講師、等の実務経験の機会を得ることも出来ます。
さらに賛助会員が個人会員向けに提供しているM&Aサービス、第三者承継サービス、不動産サービス、保険サービスなどを活用することも可能です。
そして何よりも「事業承継士」「事業承継プランナー」という称号は、会員が事業承継コンサルティングを行う時のブランド価値として、他者との差別化を図り、個人の能力・経験に一層の輝きを与えることでしょう。
事業承継士とは?
事業承継とは、会社の理念/儲かる仕組み/独自のノウハウ/企業文化を承継し、後継者による更なる成長を図ることです。事業承継士は、これらの諸問題を総合的に解決することのできる唯一の資格です。「社長個人の相続」と「会社の事業承継」の両方の分野を融合させたものであり、単なる相続対策、節税対策にとどまらず、弁護士・公認会計士・税理士・中小企業診断士といったそれぞれの専門家をコーディネートする立場にあり、個別最適ではなく全体最適を目指して支援することができます。また、事業承継士として一定の経験を積み、試験に合格することにより、事業承継プランナー資格取得講座の講師になることができます。
事業承継士を取得するメリット
- 事業承継士を名乗ることができるほか、ロゴのデザインを名刺・会社案内・HP等へ掲載することができます。(掲載のルールあり)
- 事業承継士資格取得講座にて配布した資料をファイル(ワード、エクセル等)にて自由に編集・加工・使用することが可能になります。
- 事業承継に係る法律・制度・税務等の最新情報をお届け致します。
- 弊協会および業務委託先である事業承継センター株式会社の主催/後援する各種セミナー・研修会に会員価格で出席することが可能です。(単位への振り替えも可能です)
- 事業承継士として活動する際に、補助ツールとして使うことが出来る「事業承継ガイドブック」を会員価格でご購入することが出来ます。
- 業務委託先である事業承継センター株式会社における事業承継支援の仕事が発生した際には、優先的にお声掛けさせて頂くことがあります。
- 業務委託先である事業承継センター株式会社が主催する『後継者塾』の講師・講師補助、各種セミナーの講師として優先的にお声掛けさせて頂くことがあります。
事業承継プランナーとは?
事業承継は、一見無縁に見えたり、問題がなかったように見えても、実は潜在的な課題を抱えていたりすることが多いものです。事業承継プランナーは、こうした課題を発見して、相談のための前さばき、すなわち課題の整理と専門性の判断をします。そして、どこに本質的な課題があって、その課題の緊急度をどれくらいか、どのような専門性を持った事業承継士へつなぐべきか、という一次判断をするトスアップ機能を持っています。
事業承継プランナーを取得するメリット
- 事業承継プランナーを名乗ることができるほか、ロゴのデザインを名刺・会社案内・HP等へ掲載することができます。(掲載のルールあり)
- 事業承継プランナー資格取得講座にて配布した資料をファイル(ワード・エクセル等)にて自由に編集・加工・使用することが可能になります。
- 事業承継に係る法律・制度・税務等の最新情報をお届け致します。
- 弊協会および業務委託先である事業承継センター株式会社の主催/後援する各種セミナー・研修会に会員価格で出席することが可能です。(単位への振り替えも可能です)
- 事業承継プランナーとして活動する際に、補助ツールとして使うことが出来る「事業承継ガイドブック」「仕事の手仕舞いノート」「事業承継はじめの第一歩」を会員価格でご購入することが出来ます。